【書評】ストーリーでわかる ファシリテーター入門 輝く現場をつくろう!(森 時彦)

ストーリーでわかる-ファシリテーター入門-輝く現場をつくろう!(森-時彦)
【評価】

【こんな人におすすめ】
・小売業に携わっている人
・中小企業の中間管理職の人
・現場を輝かせたいと思っている人

【書評】
著者は大阪大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)卒業の工学博士(Ph.D.)、経営学修士(MBA)。
神戸製鋼所を経て、GE(セネラル・エレクトリック)に勤務。製品開発・マーケティング部門のリーダー、日本GE役員などの要職を歴任。
その後、テラダイン(日本法人)の代表取締役、投資アドバイザリー会社(株)リバーサイド・パートナーズの代表パートナー、スポーツ自転車小売り最大手の(株)ワイ・インターナショナルの代表取締役社長を歴任し、現在は株式会社チェンジ・マネジメント・コンサルティング代表取締役を務める。

「本書は2004年と2007年に上梓した『ザ・ファシリテーター』シリーズの第三弾になるものです」とのことだが、私自身はこの前2作は知らなかった。「小売業」が舞台という部分に興味を持ちなんとなく購入した本ではあるが内容はとてもよかった。

「ファシリテーション」という技術を用いて小売業の現場を活気あるものとし、そして実際の売上といった数字にも好影響を与えるためにはどうすればいいか、という内容を小説仕立てで書いた本。「ファシリテーション」には直接関わりのない設定や情景描写がしっかりとしており、単なるストーリーとしても面白いので一気に読めて勉強になる。M&AのPMAに悩むファンドから来た雇われ社長の気持ちや、創業家との対立などの話も組み込まれていて面白い。

「ファシリテーション」をしっかりと勉強したい人には物足りないのかも知れないが、初心者にはとてもおすすめしたい一冊。

【抜粋】
インプットの時間は短くとどめて考える空間を残す。長く詳しくインプットすると、もっと教えてくれとなって「正解」を教えてもらおうとする依存体質を助長する。
良いアイデアはワークショップの『後』で出てくることが多い。
コンサルティング営業では、どこかで「それとなく自己紹介」をするのが効果的
締め切りのないものは仕事じゃない
3Wアクションシート「What(何を)、Who(誰が)、When(いつまでに)」
自分たちの使う言葉がどう伝わっているのか、注意深くくり返しチェックする必要がある。チェックのコツは行動を見ることだ。言葉にはごまかされることがあるが、行動にウソはない。
生産の機械化は加速度的に進む、しかし、消費は機械化されない。

【質問集】
・『良い店』と聞いて思い出すお店は?
・「自分たちが考える」特徴ではなく、「お客様に選ばれる理由としての」特徴は?
・やる意味があるのか疑問を感じている仕事は?
・無駄仕事を時間帯別に分けてみると?
・平日にもっと売るためにできることは?